高卒は有利なのか?
このコラムはもとは授業のレポート用に書いたものである。今年(2009年前期)の締め切りに間に合わなかったので暫定的にここに載せておく。 だから、来年このページとおんなじ内容のレポートが出たとしても、それはこのページをパクったわけではなくて元から提出するつもりで書いてあったものをネットに載せておいただけなのでR大のT先生においては誤解なきようお願いする次第なのである。 それでは、言い訳はこの程度にして、本題に入る。 「将来性を考えて高校生を指名するべき」 ドラフトについて野球ファンに聞けばこう言う人も多いのではないだろうか。少なくとも私は「将来性を考えて高校生を指名するべき」と聞いたことはあっても、「将来性を考えて大学生を指名すべき」「社会人選手を指名すべき」と聞いたことはない。 しかし、本当に高校生には将来性があるのだろうか。それを調査してみた。 1.調査年度 ドラフトが始まった1965年から1989年までを予定している。現在は1980年まで調査済みである。 2.調査対象 ドラフト1・2位のみを対象にしている。下位指名も入れると1,2年であっさりクビを切られる選手もいるため、揺らぎが大きくなりすぎるからである。また、入団拒否選手は当然カウントしていない。 では、結果をご覧いただこう。まずはドラフト選手の在籍年数を表にしたものである。 投手・野手は分けてカウントしてある。また、5年ごとにまとめてある。
高卒の面目躍如と言うべきだろうか、投手でも野手でも合計でもわずかに大学・社会人を上回っている。 しかし、一軍在籍年数に限るとどうなるだろうか。 (ここでは、一軍試合出場が一試合でもあれば一軍在籍とカウントした)
これを見ると大学・社会人が逆転していることがわかる。 もちろん集計方法が妥当であるかの検証も必要であるが、高卒は二軍での育成期間が長いだけで、決して将来性があるわけではないのだ、と今回は結論付けておく。 反証・ご意見をお待ちしている。 |